GPT(UEFIブートローダー)を修復する方法

GPT HDD/SSDからWindows 7/8/10/11が起動しなくなった場合、「ブート領域(BCD:ブート構成データ)に問題が発生しているかもしれません。この記事では、GPT(GUIDパーティションテーブルの略)形式のHDD/SSDでUEFIブートローダーを修復する方法についてご紹介します。Windowsインストールメディア(DVDまたはUSB)や回復ドライブなどが必要になります。

ゆき

投稿者:ゆき/更新日:2024年01月30日

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まえがき

Windowsオペレーティングシステムで起動の問題が発生しているほとんどのユーザーは、起動の問題自体を修正しようとするのではなく、オペレーティングシステムを再インストールすることを選択するでしょう。このページでは、データを失うことなく、GPT(GUIDパーティション テーブル)HDD/SSD上のUEFIブートローダーを修復する方法について説明します。

WindowsがUEFIブートローダーの破損などで起動できない

 

Windows10が起動できなくなってしまい困っております。青い背景に「自動修復でPCを修復できませんでした 」と表示されています。「スタートアップ修復」「システムの復元」などを行うも、修復や復元は行なえませんでした。いろいろ調べるとGPTのブート領域がおかしくなっているっぽいのですが、仮にGPTの異常だとだとして、GPTを修復するにはどうしたらよいでしょうか?個人的にコマンドプロントなどの作業は理解ができない部分が多いです。またGPTやMBRについてはフワッとしか理解しておりません。ご存知ありましたらご解説や修復ツールなどご紹介いただけたらと思います。よろしくお願いします。

--教えて!goo

スタートアップ修復

Windowsを起動すると、いきなり自動修復が始まりますが、失敗し、「PCが正常に起動しませんでした」と表示される場合、回復ツール(青い画面のメニュー)で「スタートアップ修復」「システムの復元」「更新プログラムのアンインストール」などを試したものの、ことごとく失敗し、状況は変わらない場合、ハードウェアの故障よりも、ブート情報(Windowsを起動するときに必要な情報)がおかしくなっている可能性が高いです。最近のWindowsでは、Windows Boot Managerというブートローダーが、BCD(ブート構成データ)を読み込んで起動するため、BCDを修復することができれば、起動するようになるかもしれません。

自動修復

📩ポイント:
発生した問題が軽症の場合であれば、この画面が出ても次回起動時は問題なくWindowsが起動します。
ブート領域に問題がある場合、スタートアップ修復を2~3回繰り返さなければ修復できないケースがあります。
PCが再起動を繰り返し、この画面が複数回表示されてもWindows が復旧しなかった場合で、かつ「ブート領域に問題がある場合」のみ以下の手順に進みます。

Windowsを修復する方法は?Windows 10/11が起動しない時の対処法

コマンドプロンプトでUEFIブートローダーを修復する方法

このソリューションは、UEFI BIOSにインストールされているオペレーティングシステムでのみ機能します。

BCDブートレコードを再構築する方法

コマンドでUEFIブートローダー(BCD)を再構築して修復する方法は次の通りです。

手順 1. 修復失敗画面から「詳細オプション」に進むか、もしくはWindowsインストールメディア/システム修復ディスク/回復ドライブのいずれかでパソコンを起動します。

🔔ヒント:
この時、必ずUEFIブートになっていることを確認します。
インストールメディアや回復ドライブの起動方法はメーカーや機種により違います。基本操作はPC本体の電源を入れて直ぐに「Delete」や「F2」「F12」「F9」「F8」などを押します。BIOS(UEFI)画面で起動順序を変更します(機種によってはキーボードの操作で、起動メディアを直接選択することもできます)。

手順 2. 「オプションの選択」が表示されたら、「トラブルシューティング」⇒「詳細オプション」⇒「コマンドプロンプト」を選択して起動します。

📩ヒント:
回復ドライブが起動したら、キーボードのレイアウトを選択します。
インストールメディアが起動したら、「次へ」⇒「コンピューターを修復する」をクリックします。

コマンドプロンプト

手順 3. Windowsがインストールされているディスク(通常は「0」)を選択します。

「diskpart」と入力して「Enter」キーを押します。
「list disk」と入力して「Enter」キーを押します。
「select disk 0」と入力して「Enter」キーを押します。

select disk 0

手順 4. EFIシステムパーティションを選択してドライ文字を設定します。

「list partition」と入力して「Enter」キーを押します。
「システム」と表示されているパーティションを選択します。※ここでは「システム」Partitionが「1」なので、「select partition 1」と入力して「Enter」を押します。
「UEFIブート」再構築のためにドライ文字を割り当てます。「assign letter=s」と入力して「Enter」を押します。※sが「システム」(EFI)パーティションに割り当てられたドライブ文字です。
システムパーティションに設定したドライ文字「s」がセットされているか確認します。「list vol」と入力して「Enter」を押します。※「list vol」は、パーティションのリスト「list partition」とは異なります。サイズを照らし合わせて確認します(ここでは100MB)。
ここで、次項の「ブートレコードの再構築」で必要なWindowsがインストールされいるドライ文字を確認しておきます。※Windowsがインストールされているドライは「C」ですが、ディスクドライブの容量などで念のために確認しておきます。
「exit」と入力して「Enter」を押して、diskpart を終了します。

list partition

手順 5. UEFI BCDブートレコードを再構築します。「bcdboot C:\Windows /s s: /f uefi /l ja-jp」と入力して「Enter」キーを押します。

💡注:
コマンドの入力には、スペースがあることに注意してください。
ここでは、bcdbootコマンドで、Windowsがインストールされているドライブ文字「C」にBCD(UEFIブート)ファイルを、ドライ文字を割り当てたシステムパーティション「s」に、日本語対応で再構築する例です。
「ブートファイルは正常に作成されました」と表示されれば、ブートレコードの再構築は完了です。エラーが表示されたり、まったく動きがない場合は、Windowsがインストールされているドライ文字が正しいか、入力した文字列に間違いないか確認してください。

ブートレコードの再構築

🔍ブート修復コマンドの詳細:
bcdboot:起動プログラムの編集コマンドです。
C:\Windows:Windowsのパスです。
/s s:ブートセクターは「s」であることを指定します。
/f uefi:ブート形式をUEFIに指定します。
/l ja-jp:言語は日本語を指定します。

手順 6. 起動を確認します。

回復環境(WinPE)で起動しているので、「wpeutil shutdownvol」と入力して「Enter」を押してシャットダウンします。
シャットダウンが完全に完了したら、電源をボタンを押して Windowsの起動を確認します。

BCDブートファイルをインポートする方法

まだ、WindowsのUEFIブートローダーの問題で起動しない場合は、BCDブートファイルをインポートして再作成する方法もあります。

最初に、上記項目「BCDブートレコードを再構築する方法」のドライ文字のセットと「desikpartの終了」(手順1~手順4)まで操作を進めます。

手順 5. 「s:」と入力して「Enter」キーを押します。システムパーティションに移動します。

手順 6. 「bcdboot c:\windows /l ja-JP r: /f ALL」と入力して「Enter」キーを押します。

手順 7. 「bcdedit /createstore s:\boot\bcd.backup」と入力して「Enter」キーを押します。

手順 8. 「bcdedit /store s:\boot\bcd.backup /create {bootmgr} /d "BOOTMGR"」と入力して「Enter」キーを押します。

手順 9. 「bcdedit /import s:\boot\bcd.backup」と入力して「Enter」キーを押します。

手順 10. 「bootrec /rebuildbcd」と入力して「Enter」キーを押します。

手順 11. 「wpeutil shutdownvol」と入力して「Enter」を押してシャットダウンします。

手順 12. シャットダウンが完全に完了したら、電源をボタンを押してWindowsの起動を確認します。

AOMEI Partition AssistantでUEFIブートローダーを修復する方法

ここでは、AOMEI Partition Assistant Professionalを使用してパーティションテーブルを修復することをお勧めします。これは、ブータブルCD/USBを作成して、WindowsPE(WinPE)モードでGPT形式のHDD/SSDを修復するのに役立ちます。

パソコン初心者でも簡単に使えるディスクパーティション管理ツールAOMEI Partition Assistantは、Windows 7/8/10/11など、すべてのOSと互換性があり、パーティションの結合/分割/サイズの変更など、便利な機能がたくさん提供しています。

準備:ブータブルUSBを作成する方法

手順 1. USBメモリを別のコンピューターに接続します。AOMEI Partition Assistant Professionalをダウンロード、インストール、起動します。

Proのデモ版Win 11/10/8.1/8/7
安全かつ快適
注意:デモ版は動作確認の目的でのみ使用されます。つまり、デモでは、すべての機能をプレビュー、すべての操作をシミュレートすることしかできません。

手順 2. ツールバーの「ツール」タブ⇒「ブータブルCD/USBを作成」をクリックし、操作を確認してから「次へ」をクリックします。

ブータブルメディアの作成

手順 3. ブータブUSBを作成するために「USBブートデバイス」を選択してから「続行」をクリックします。

💻ここでは3種類のWindows PEブータブルメディアを作成できます。「CD/DVDドライブ」でブータブルCD/DVDを作成し、「USBブートデバイス」でブータブUSBを作成し、「ISOをエクスポート」でブータブルISOファイルを作成します。必要に応じて1つを選択してください。

USBブートデバイス

手順 4. USBメモリをフォーマットする警告メッセージが表示されたら、「はい」をクリックします。

💻USBメモリのデータがすべて削除されるので、重要なデータがあれば、事前にバックアップを作成しておいてください。

はい

WinPEブータブルUSBの作成が開始します。数分がかかるので、少々お待ちください。

AOMEI Partition AssistantでWindows PEブータブルUSBまたはCDを作成する方法

システムパーティションを復元する方法

手順 1. 作成した起動可能なメディア(ブータブルUSB)を、Windowsが起動しないパソコンに接続します。BIOS(UEFI)画面で起動順序を変更し、ブータブルUSBからPCを起動します。

手順 2. AOMEI Partition Assistant Professionalが自動的に読み込まれています。ツールバーの「復元」⇒「パーティションを復元」を選択します。

パーティションを復元

手順 3. 破損した、または見つからないシステムパーティションを含むディスクを選択し、「次へ」をクリックします。

ディスクの選択

手順 4. 高速スキャン(推奨)または完全スキャンからスキャン方法を1つ選択します。「次へ」をクリックし、スキャンを開始します。

高速スキャン

手順 5. 復元するEFIシステムパーティションを選択し、「次へ」をクリックします。「操作は正常に完了しました」が表示されたら、「完了」をクリックします。

完了

また、ツールバーの「復元」⇒「データ復元」機能を利用して、システムパーティション上から紛失した/破損したデータを復元することができます。ブータブルUSBを取り外し、コンピューターを再起動し、GUIDパーティションテーブル(UEFIブートローダー)が修復されているかどうかを確認します。

MBRを再構築する方法

システムパーティションの復元を実行したら、AOMEI Partition Assistantで次の手順を実行します。

手順 1. 修復するGPTディスク(またはSSD)を右クリックして、「MBRの再構築」を選択します。

MBRの再構築

手順 2. 「MBRを再構築」ウィンドウで、お使いのOSにより、MBRのタイプを指定します。

MBRのタイプの指定

手順 3. 「適用」⇒「続行」をクリックして、MBRの再構築を開始します。

また、AOMEI Partition Assistantの「GPTディスクに変換」機能を利用して、データを失うことなくMBRディスクからGPTディスクに変換することもできます。

不良セクタをチェックする方法

AOMEI Partition Assistantを利用して、不良セクタをチェックする方法は、以下のとおりです。

手順 1. チェックしたいシステムパーティションを右クリックし、「詳細処理」⇒「パーティションをチェック」を選択します。

パーティションをチェック

手順 2. エラーチェック方法を選択する画面が表示されます。必要に応じて1つを選択して、「はい」をクリックします。

チェックの方法

手順 3. パーティションチェックの操作は数秒または数分以内に完了します(ポップアウトウィンドウで処理の進捗状況を確認できます)。完了後、「はい」をクリックして、このタスクを終了します。

完了

また、GPTディスク(またはSSD)の不良セクタをチェックしたい場合、GPTディスクを右クリックし、「不良セクタをチェック」を選択することができます。残りの手順は、パーティションの不良セクタをチェックする手順と同じです。

UEFIブートローダー修復に関するよくある質問

Q1:UEFIブートローダー修復とは何ですか?

A1:UEFI ブートローダー修復は、コンピューターの起動プロセスに関連する問題を解決するための作業です。UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)ブートローダーは、コンピューターがオペレーティングシステムを読み込む際に重要な役割を果たします。

Q2:なぜUEFIブートローダー修復が必要ですか?

A2:UEFIブートローダーの問題は、コンピューターが起動しない、エラーメッセージが表示される、または正しく起動しないといった形で現れる可能性があります。これらの問題を修復するためにUEFIブートローダー修復が必要です。

Q3:UEFIブートローダーの問題の一般的な原因は何ですか?

A3:UEFIブートローダーの問題はさまざまな原因が考えられます。誤った設定、ファイルの削除、ハードウェアの故障、マルウェア感染などが一般的な原因です。

Q4:UEFIブートローダー修復を行うために必要なスキルは何ですか?

A4:UEFIブートローダー修復にはコンピューターシステムに関する基本的な知識が必要です。また、コマンドラインスキルやブートディスクの作成能力も役立ちます。

Q5:UEFIブートローダー修復の手順はどのように行いますか?

A5:UEFIブートローダー修復の手順は具体的な問題に依存しますが、一般的なステップには、起動オプションの設定、修復ディスクの作成、コンピューターの起動プロセスの確認などが含まれます。

Q6:UEFIブートローダー修復を試みる前にバックアップを取るべきですか?

A6:はい、UEFIブートローダー修復を試みる前に重要なデータのバックアップを取ることをお勧めします。修復プロセス中にデータが損失する可能性があるためです。

Q7:UEFIブートローダーの修復に失敗した場合、どのように進めればよいですか?

A7:修復に失敗した場合、専門的なサポートを受けることを検討するか、新たなインストールを検討することがあります。専門的なサポートが必要な場合は、コンピューターエキスパートに相談しましょう。

Q8:UEFIブートローダー修復の成功事例はありますか?

A8:はい、UEFIブートローダー修復の成功事例は多くあります。正確な手順を追うことで、多くの問題は解決できます。

Q9:UEFIブートローダー修復に関するオンラインリソースはどこで見つけられますか?

A9:UEFIブートローダー修復に関する情報やガイドはオンラインで利用可能です。専門のフォーラムや技術コミュニティ、ソフトウェアメーカーの公式ウェブサイトが役立つでしょう。

Q10:UEFIブートローダー修復を行う際の注意点は何ですか?

A10:UEFIブートローダー修復を行う際には慎重さが重要です。誤った操作はコンピューターに損害を与える可能性があるため、正確な手順に従いましょう。

まとめ

この記事では、UEFIブートローダーがGPT HDD/SSDで正常に起動しない問題(UEFIブートエラー)を簡単かつ効果的に解決する方法について説明しました。 回復環境(WinPE)でWindowsの標準搭載ツール「コマンドプロンプト」を使用してBCDを再構築/インポートしたり、サードパーティ製のツール「AOMEI Partition Assistant Professional」を使用してシステムパーティションを復元、MBRを再構築、不良セクタをチェックしたりしてGUIDパーティションテーブルのUEFIブートローダーを修復することができます。

AOMEI Partition Assistantは優れたディスクパーティション管理ソフトとして、Windows 7/8/10/11でパーティションテーブル(MBR&GPT)を修復するのに役立ちます。ブータブルメディアの作成、MBRの再構築に加えて、パーティションのサイズ変更/削除/移動、OSの移行、MBRとGPT間でのディスク変換など、強力な機能が多くあります。今すぐダウンロードして体験してみませんか!

ゆき
ゆき・編集者
ゆきは、AOMEI Technology会社の編集者として長年AOMEI製品についての記事やコンピュータに関する記事を翻訳したり、書いたりしています。パソコンの基礎知識とか、AOMEI製品の機能について詳しいです。IT業界に対して深い興味を持っています。そのほか、旅行、アニメ、音楽、色々なことに趣味があります。