OS再インストールなしにHDDをSSDに変える方法

HDD(ハードディスクドライブ)をSSD(ソリッドステートドライブ)にアップグレードしたいですか?この記事では、Windows 7/8/10/11でHDDをSSDに変えてSSDから正常に起動する方法をご紹介します。

ゆき

投稿者:ゆき/更新日:2023年11月24日

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HDDをSSDに変える

パソコンのパフォーマンスをアップするときに検討したいのが、起動ドライブをSSDに換装することです。しかし、いざ換装するとなると「OSを移行できるのか?」「ハードの交換は難しくないか?」「SSDから正常に起動できるのか?」など、不安な点も多いでしょう。ここでは、HDDからSSDへの換装を行う際に知っておきたいことをご紹介します。

 

HDDをSSDに変える理由

🔊【結論】SSDは従来のHDDより優れた性能を持って、コンピュータの実行速度を上げます。より多くのユーザーはコンピュータの性能を向上させるために古いHDDを新しいSSDに変更・換装・交換・アップグレードしたいかもしれません。

SSDはSolid State Drive(ソリッド・ステート・ドライブ)の略で、HDD(ハード・ディスク・ドライブ)と同じように使える記憶装置です。HDDは回転する円盤に磁気でデータを読み書きしていますが、SSDはUSBメモリーと同じように内蔵しているメモリーチップにデータの読み書きをしています。

SSDとは

🧡HDDと比較したSSDのメリット:
衝撃による故障リスクが低い
読み書きの速度が非常に速い
動作音が静か
サイズが小さく軽い
スティック型などデザインの自由度が高い
💔HDDと比較したSSDのデメリット:
最大容量が少ない
大容量になると容量単価が高い
SSD、HDDそれぞれの良さ SSD HDD
速度
容量
静音性
耐衝撃
軽量
価格

上述のとおり、SSDは多くのメリットがあるため、HDDの次世代の記憶装置としてガンガン普及してきます(今主流として多くのパソコンやスマートフォンに使われています)。また、メーカー製のパソコンにもSSDを搭載する製品が増えてきたことから、今後はSSDがもっと普及になると思われます。

HDDをSSDに変える必要性

パソコンに内蔵されているハードディスクをSSDに交換したくなる理由によっては、「交換の必要がない」「そもそもパソコン自体を交換すべき」など、SSDに交換しなくても良いということになるかもしれません。内蔵HDDをSSDに交換しようと思ったケース別に、本当に必要かどうかを考えてみましょう。

ハードディスクが不調

例えば、「ハードディスクが壊れた」「ハードディスクから異音がするようになった」といった場合は、ハードディスクを別のハードディスクかSSDに交換する必要があります。

しかし、「壊れる」または「壊れそう」という状態になった原因は何でしょう。もし、原因が経年劣化であるなら、パソコン自体もすでに旧式となっているかもしれません。特に、2020年にはWindows 7のサポートが終わります。ですから、もし使用しているパソコンが、Windows 7以前のパソコンであれば、いっそのこと買い替えを検討してもいいでしょう。

Windows 10/11にアップグレードしたい

前述したように、仮にハードディスクが壊れておらず「現在Windows 7を使っているので、Windows 10/11にアップグレードするタイミングでSSDに交換したい」という場合も、マシンスペックによっては買い替えが有効です。

Windows 10/11をインストールするなら、それなりのマシンスペックが必要です。お使いのパソコンが、Windows 7発売時に購入した物であれば対応可能かもしれませんが、Windows 7より前のOSからアップグレードを重ねている物であればきびしい可能性もあるのです。スペックを確認し、問題なければSSDへの交換をするようにしましょう。

OSやアプリケーションの起動が遅く感じる

OSやアプリケーションの起動が遅く感じる場合は、ぜひ交換すべきです。SSDは、データの読み込み速度と書き込み速度が速いことが最大のメリットですから、換装すればユーザーの作業効率を格段にアップさせることでしょう。

これは、ビジネスユースに限らず、ゲームをプレイする場合も、ゲームの起動やマップデータの読み込み速度などに効果があります。

ハードディスクの容量が足りなくなった

ハードディスクの容量が足りなくなった場合はどうでしょうか。容量に限っていえば、SSDよりもハードディスクのほうが安価で大容量のタイプが多くあります。ですから、現在使っているハードディスクが、交換するSSDよりも容量が小さければ意味がありますが、そうでなければ容量の問題は解決しません。

特に、SSDは容量不足になると書き込みスピードが落ちてくるので、あまりおすすめしません。外付けのストレージやクラウドストレージを利用して、データを外部に移行させましょう。

また、もし現在使っているハードディスクが、64GBとか120GBの場合、やはりマシンスペック的に古い可能性があるので、新規購入を検討してください。

結論

以上の点から、現行のサポートを受けられるOSが動くパソコンで、「OSやアプリケーションの起動を速くしたい」という人が、HDDをSSDに変えるメリットが大きいといえるでしょう。

もちろん、古いパソコンに愛着を持って使い続けるのはいいことですが、古いパソコンは故障のリスクもありますから、SSDに換装してすぐに故障ということもありますし、OSのメーカーサポートがなければセキュリティ面でのリスクもあります。使い続けるのであれば、万が一の備えを意識する必要があるでしょう。

システム状態をバックアップ​するためのシステムバックアップのやり方

HDDをSSDに変える方法

では、実際にHDDからSSDへ変更・換装・交換・アップグレードするにはどうしたらいいのでしょうか。方法は大きく分けて2種類あります。どちらも、メリット・デメリットがあるので、行いやすい方法を選びましょう。

手動でOSをインストールし直す(クリーンインストール)

ハードディスクにあるデータは使わず、手動でゼロからOSをインストールして起動ディスクを作成します。これは、クリーンインストールと呼ばれており、パソコンを使い続けるうちに溜まってしまったデータなどを引き継がないため、パソコンにとって健康的な方法です。

しかし、いくらSSDが高速とはいえ、ゼロからOSだけでなくアプリケーションをすべてインストールするのは手間がかかります。環境の設定も最初からやり直すことになるため、時間的なデメリットがあります。この方法を選択するのは、OS自体をアップグレードしたときなどが最適でしょう。

ディスククローンソフトでクローンを作る

アプリケーションを使って、ハードディスクにあったデータのクローンをSSDに作成する方法があります。この方法であれば、これまでとまったく同じ環境を継承することができるので、すぐにパソコンを使うことができます。一般的には、クローンを作るためのアプリケーションを使うので、手間はかからず移行することができます。

問題点は、SSDの容量がHDDの容量(使用容量)と同等かそれよりも大きい必要があることです。そのため、コスト的に問題なければハードディスクの容量以上のSSDを買うか、買えないのであればハードディスクの使用容量を、移行する予定のSSDの容量以下にする必要があります。

ただし、交換後にOSをアップグレードするのであれば、極力古い設定ファイルなどは引き継ぎたくはありません。その場合はクローンを作るよりも、クリーンインストールが最適でしょう。

OS再インストールなしにHDDをSSDに変える手順

一般のパソコンユーザーにとっては、クリーンインストールには時間も手間もかかりますし、OSを変更したり古いデータを破棄したりしたくないかもしれません。データを失うことなく、どのようにHDDをSSDに変えますか?クローンを作るのがベストです。次は、WindowsのOSを再インストールせず、HDDをSSDに変える手順について詳しく解説しましょう。

HDDをSSDに変えるための準備

HDDに保存されている大きなフォルダを別の場所に移動します。そうすると、たくさんのディスクスペースを節約することができます。HDDをSSDにコピーする時、より少ない時間が必要ですし、HDDをより小さなSSDに移行する時にもとても役立ちます。
二度と使用しないプログラムをアンインストールし、SSDに移動したくない不要なファイルを削除します。
現在のHDDをバックアップします。HDDのバックアップはデータの紛失・破損を防ぐのに最良の方法です。
PC(デスクトップまたはノートパソコン)に適したSSDを選択します。SSDを購入する前に、SSDのフォームファクタをチェックする必要があります。ドライブはデスクトップまたはノートパソコンに合うことを確認してください。選択可能なSSDのブランド(例えば、Samsung SSD、Seagate SSD、Toshiba SSD)はたくさんあります。自分のニーズによってそれらの1つを選択しましょう。
ディスククローンソフトを選択します。Windowsに標準搭載されているアプリはHDDをSSDに直接コピーすることができません。そのため、HDDからSSDへクローンすることができるディスククローンソフトを見つけるのは必要です。AOMEI Partition Assistant Professionalはそのようなディスククローンツールで、簡単かつ安全にHDDの中身を丸ごとコピー・移行することができます。更に、それを使用していくつかの手順でHDDパーティションを分割することもできます。

AOMEI Partition AssistantでHDDをSSDにクローンする

ステップ 1. SSDをPCに接続します。コンピュータはSSDを検出できることを確保してください。認識しない時、AOMEI Partition AssistantまたはDiskpartを使用してディスクを初期化する必要があります。

デスクトップパソコンである場合、ドライブベイに余裕がある(一般的に2つ以上のドライブベイがある)ため、ハードディスク複数台搭載可能です。電源ケーブルとSATAケーブルで移行先のSSDをパソコンに取り付けて、サードパーティ製のOS移行ソフトで古いHDDから新しいSSDへOSを直接移行することができます。移行後、HDDをパソコンから取り外して、SSDからWindows 11/10/8/7が正常に起動するかを確認します。
ノートパソコンである場合、一般的に1つのドライブベイだけがあるため、外部からUSB-SATA変換アダプターまたはSSDエンクロージャーでSSDをパソコンに接続する必要があります。OS移行が完了した後、HDDをパソコンから取り外して、移行先のSSDを入れ替えると、SSDからWindows 11/10/8/7が正常に起動するかを確認します。或いは、クローン後SSDは正常に起動できるために、SSDをノートパソコンに取り付けて古いHDDをSATA-USB変換ケーブルで接続したほうがいいです。もちろん、お使いのノートパソコンにもう1つのドライブベイがあるなら、SSDを直接装着することもできます。

ステップ 2. AOMEI Partition Assistantをダウンロード、インストール、起動します。

Proのデモ版 Win 11/10/8.1/8/7/XP
安全かつ快適
📢デモ版は動作確認の目的でのみ使用されます。つまり、デモでは、すべての機能をプレビュー、すべての操作をシミュレートすることしかできません。

ステップ 3. ディスクの構成情報が表示されます。HDDをSSDにコピーするために、古いHDDを右クリックしてドロップダウンメニューの「ディスクをクローン」を選択します。

💡或いは、ツールバーの「クローン」タブをクリックし、ドロップダウンメニューから「ディスクをクローン」をクリックしてディスククローンウィザードを実行します。

ディスククローン

ステップ 4. ディスクのクローン方法を一つ選択します。ここでは「ディスクの高速クローン」は非常に推薦されます。

ディスクの高速クローン:この方法はソースディスク上の使用済み領域だけをクローンします。大容量のソースディスクを小容量のターゲットディスクにクローンすることができます(ターゲットディスクの空き容量はソースディスクの使用済み容量より大きいか等しい必要があります)。また、SSD上のパーティションのサイズを編集することができます。
セクタ単位のクローン:この方法はソースディスク上の使用済みセクタと未使用セクタをすべてクローンするため、「ディスクの高速クローン」よりも長い時間がかかります。また、ターゲットディスクのサイズはソースディスクのサイズに等しいかそれより大きくなければなりません。この方法ではパーティションのサイズを編集することができません。

ディスククローン方法

ステップ 5. SSDをクローン先(ターゲットドライブ)として選択します。

📖ターゲットディスクはSSDの場合、「SSDの性能を最適化」チェックボックスにチェックを入れてください。SSDは最高の状態になるように、これはSSDの4Kアライメントを行います。

クローン先のディスクを選択

ステップ 6. ニーズに応じて、ターゲットディスク上のパーティションのサイズを変更することができます。或いは、コピー処理が完了した後、このAOMEI PA Proを使用してSSDを再分割することもできます。

パーティションを編集

ステップ 7. クローン後、ターゲットディスクからOSを起動する方法や注意事項が表示され、よく読んだ後「完了」をクリックします。

注意

ステップ 8. 保留中の操作を確認して問題なければ「適用」⇒「続行」をクリックして全ての操作をPreOSモードで実行します。

適用をクリック

HDDをSSDに変えた後、SSDから起動する

ステップ 1. コンピュータを再起動し、電源投入直後に「Delete(DEL)」または「F2」キーを断続的に押し、BIOS設定画面を表示させます。

🔎【ヒント】BIOSに入る方法は、お使いの機種によって異なります。

ステップ 2. 方向キーで「Boot」タブを選択します。「Boot Option Priorities」で現在の起動順番を確認することができます。

ステップ 3. 1番目に起動するデバイスを新しいSSDに設定するには、方向キーで「Boot Option #1」を選択し、「Enter」キーを押します。

Boot Option

ステップ 4. 「Boot Option #1」画面が表示されます。方向キーで「優先したい起動デバイス」(ここでは、クローンしたSSD)を選択し、「Enter」キーを押します。

BIOSの最初の起動ドライブとして設定

ステップ 5. 「F4」キーを押し、設定を保存する確認画面が表示されます。方向キーで「Yes」を選択し、「Enter」キーを押します。

📢補足:
BIOSで起動順位を変更するほか、HDDを取り外してSSDと交換することにより、SSDから起動することもできます。物理交換の詳細な手順:ノートパソコンである場合、電源を切ります。電源ケーブルと他のケーブルを抜きます。ノートパソコンを裏返し、裏蓋を開けます。ノートパソコンからバッテリーを外し、内蔵のハードディスクを取り出します。マウンターといわれるノートパソコンに固定する金具等が付いています(ノートパソコンによってマウンターの種類は様々です)。ネジ等で固定されているのでハードディスクからすべて取り外します。ハードディスクから取り外したマウンターとネジを、SSDに取り付けます。ノートパソコンにSSDを換装します。SSDを取り付けたらBIOSなどで確認します。認識に成功していたら交換作業は終わりです。デスクトップパソコンである場合、手順はほぼ同じです。
ほとんどの場合、クローン先のSSDが正常に起動できますが、SSDが起動できない時にどこか問題がある可能性があります。例えば、間違ったモードでブートします。具体的に言えば、MBRパーティションスタイルの場合はLegacy BIOSから起動するようになっていますが、GPTの場合はUEFIブートモードを有効にする必要があります。この問題を解決するために、ブートモードを変更するか、パーティションスタイルを変更してください。

結論

パソコン初心者でも簡単に使えるAOMEI Partition Assistantの助けを借りてWindows OS再インストールなしにHDDをSSDに変えるのは簡単なことになります。AOMEI Partition Assistantはデータ移行ソフト(パーティションクローン、ディスククローン、OS移行)だけじゃなく、ディスクパーティション管理のために他の機能も多くあります。

例えば、データを失うことなくパーティションのファイルシステムをFAT32からNTFSに変換、削除/紛失したパーティション/データを復元、ドライブのフォーマットを高速に実行することができます。Windows Serverユーザーである場合、AOMEI Partition Assistant Server版も提供しています。

ゆき
ゆき・編集者
ゆきは、AOMEI Technology会社の編集者として長年AOMEI製品についての記事やコンピュータに関する記事を翻訳したり、書いたりしています。パソコンの基礎知識とか、AOMEI製品の機能について詳しいです。IT業界に対して深い興味を持っています。そのほか、旅行、アニメ、音楽、色々なことに趣味があります。