By ゆき / 最後の更新 2023年08月17日

USBメモリの書き込み禁止エラー

今のところでは、いろんなことにUSBメモリを使う必要があります。例えば、データを保存、システムをバックアップ、コンピュータ間でファイルを転送、Windows To Goワークスペースを作成、ポータブル版アプリをインストール/実行、Wi-Fi(無線LAN)に接続することです。しかし、USBメモリを使う時に以下のようなエラーメッセージが表示されることがありますか?

USBメモリをフォーマットする時のエラー

 

私はPenDrive(ペンドライブ)をフォーマットする時に「ディスクは書き込み禁止になっています」というエラーメッセージが表示されます。この問題を解決するために、いろいろな方法を試しましたが、やはりダメでした。USBメモリが書き込み禁止になった原因と解除方法は一体何でしょうか?

PenDriveについての情報:PenDriveはSandisk Cruzer Edgeで、そのメモリ容量は8GBです。USBメモリ本体には書き込み禁止スイッチが付いていません。PenDriveと接続するパソコンにWindows7 OSが搭載されています。

--Yahoo!からの質問

※補足:PenDrive(ペンドライブ)とは高級ボールペンにUSBメモリを組み込んだ新しい便利なアイテムです。

書き込み禁止

USBメモリにファイルをコピーする時のエラー

 

ファイルをWindows10搭載PCからKingston DataTraveler(32GBのUSBメモリ)に移行する時に「このディスクは書き込み禁止になっています」というエラーメッセージが表示されます。

また、このUSBメモリでファイルを作成したり、編集したりすることもできません。このUSBメモリは使用できなくなりますが、ほかのUSBメモリを使用したくないです。書き込み禁止を解除する方法はありますか?

--Yahoo!からの質問

ファイルをコピー

USBメモリの書き込み禁止について

USBメモリの書き込み禁止とは何?

USBメモリの書き込み禁止(書き込み不可/読み取り専用/読み込み専用とも呼ばれます)とは、USBメモリをUSBポートに差し込んでもデータの書き込みやフォーマットができない状態です。

※補足:書き込みは「ファイルやCD-R等の記憶媒体にデータを保存すること」です。

USBメモリの中に入っているデータを変更できないよう(データを追加したり、変更したり、削除したりすることができない状態、つまり変更不可な状態)にすることです。データを誤って削除・消去または上書きすることはありません。

この状態になるとデータの読み込みはできますが、書き込み・削除は行えなくなってしまいます。データを保護したい場合には便利ですが、書き込みを行いたい場合は解除できないと困ってしまいます。

USBメモリが書き込み禁止になった原因

USBメモリの書き込み禁止はハードウェアやソフトウェアの仕組みによって起こります。

原因にはいくつかのことが考えられます。
USBメモリは機種によって「書き込み禁止スイッチ」と呼ばれるものが装備されている機種があります。このスイッチがONの状態になっていると、USBメモリは書き込み禁止の状態となり、データを書き込んだりフォーマットすることはできません。
企業のオフィスなどで使用されているパソコンでは、機密情報の持ち出しを制限していることが多く、USBメモリのデータを読み込むことはできても、書き込めないように設定されていることが少なくありません。
特定のパソコンのみ、書き込みができないというようなこともあります。たとえば、Windowsでは書き込めるのに、Macでは書き込めないといったケースです。これは、「NTFS」というファイルシステムでUSBメモリがフォーマットされている可能性があります。
パソコン自体の問題となる(たとえば、パソコンのUSBポート自体が故障している)か、USBメモリが物理的に故障している場合にも、USBメモリの書き込みができなくなります。
接触不良が起きる場合やウイルスに感染する場合.......

USBメモリの書き込み禁止を解除する方法

それでは、Windows 11/10/8/7でUSBメモリの書き込み禁止を解除する4つの方法をそれぞれご紹介いたします。

💌スイッチを確認 書き込み禁止スイッチがオンになっている場合はスイッチをオフにする
⭐「読み取り専用」を解除 コマンドプロンプトでdiskpart⇒attributes disk clear readonlyを実行してUSBメモリの「読み取り専用」属性を削除する
🚩レジストリを編集 「レジストリ エディター」で「StorageDevicePolicies」フォルダの「WriteProtect」を「1」から「0」に変更する
🔊フォーマットを実行 AOMEI Partition Assistant Standardの「パーティションをフォーマット」でUSBメモリをフォーマットする

方法1:USBメモリの書き込み禁止スイッチを確認する

一部のUSBメモリの本体に 「書き込み禁止スイッチ」 という物理ロックスイッチが付いています。このスイッチがロック側に入っていると、USBメモリが書き込み禁止の状態になってしまいます。書き込みができなくなり、USBメモリとパソコン間のデータ転送ができなくなります。

何度もUSBメモリをPCへ抜き差ししたり持ち歩いているうちに、書き込み禁止スイッチを入れてしまっている可能性があるわけです。そのため、まずはUSBメモリの書き込み禁止スイッチがオンになっていないかをチエックしましょう。

書き込み禁止スイッチがオンになっている場合はスイッチをオフにして書き込み禁止を解除しましょう。

USBメモリ

もし書き込み禁止スイッチがオフになっても、エラーメッセージが表示される場合や、USBメモリにロックスイッチが搭載されていない場合、次の方法を試してみてください。

方法2:USBメモリの「読み取り専用」属性を解除する

USBメモリはシステムの設定によって書き込み禁止になっている場合があります。この場合は、CMD(コマンドプロンプト)から「読み取り専用」属性を削除して、書き込み禁止を解除することができます。

ステップ 1. 「Windows」キーとRキーを同時に押し、「ファイル名を指定して実行」に「diskpart」と入力し、「Enter」キーを押すか「OK」ボタンをクリックしてdiskpartをコマンドプロンプトから実行します。

diskpart

ステップ 2. 「DISKPART>」が表示されたら「list disk」と入力して「Enter」キーを押します。

※ヒント:すると、パソコンに接続されているデバイスの一覧が表示されます。データサイズや空き容量が表示されるので、USBメモリの情報と一致しているディスクの番号を覚えておきましょう。

ステップ 3. 「select disk n」と入力して「Enter」キーを押します。nはUSBメモリのディスク番号です。

ステップ 4. 「ディスク n が選択されました」と表示されたら、続いて「attributes disk clear readonly」と入力して「Enter」キーを押します。「ディスクの属性が正しく消去されました」と表示されたら、USBメモリの「読み取り専用」属性が削除され、書き込み禁止状態が解除されます。

attributes disk clear readonly

もしそれでもUSBメモリの書き込み禁止が解除できないなら、次の方法を試してみてください。

※補足:USBメモリを書き込み禁止に設定したい場合は、「select disk n」でUSBメモリ を選択してから「attributes disk set readonly」と入力することで書き込み禁止に設定できます。

方法3:レジストリを編集する

Windowsのレジストリを編集して、USBメモリの書き込み禁止を解除する方法があります。

★注:しかし、レジストリはシステムで使われている設定情報が保存されている場所なので、間違った編集を行ってしまうとパソコンの動作がおかしくなることがあるほか、最悪の場合はパソコンが起動しなくなってしまう可能性もあります。そのため、レジストリの編集を行う前にバックアップを作成し、編集は慎重に行いましょう。

ステップ 1. 「Windows」キーとRキーを同時に押し、「ファイル名を指定して実行」に「regedit」と入力し、「Enter」キーを押すか「OK」ボタンをクリックして「レジストリ エディター」を開きます。

レジストリを編集

ステップ 2. 左側のフォルダツリーを「HKEY_LOCAL_MACHINE」→「SYSTEM」→「CurrentControlSet」→「Control」の順に展開して、Controlフォルダの中にある「StorageDevicePolicies」フォルダを開きます。

※補足:もし「StorageDevicePolicies」フォルダがない場合は、フォルダを作成しましょう。Controlフォルダを右クリック→「新規」→「キー」をクリックしたらControlフォルダの中に「新しいキー #1」フォルダが作成されます。このフォルダの名前を「StorageDevicePolicies」に変更してフォルダ作成を完了させます。

新規のキー

ステップ 3. フォルダの右側にある「WriteProtect」をダブルクリックするか、右クリックメニューにある「修正」をクリックして「値の編集」(または「文字例の編集」)ウィンドウを開きます。「値のデータ」を「1」から「0」に変更して「OK」をクリックします。※「値のデータ」を「1」に設定すると、USBメモリが書き込み禁止となります。

値を変更

※補足:もし「StorageDevicePolicies」フォルダの右側に「WriteProtect」がない場合は、「StorageDevicePolicies」フォルダを右クリック→「新規」→「QWORD(64ビット)値」をクリックします。もしお使いのパソコンが32ビットの場合は「DWORD(32ビット)値」を選択してください。「StorageDevicePolicies」フォルダ内に「新しい値 #1」が作成されます。この値の名前を「WriteProtect」に変更してEnterキーを押します。

書き込み禁止の値の変更

これで、USBメモリの書き込み禁止が解除されるはずです。そうではないなら、次の方法を試してみてください。

方法4:USBメモリのフォーマットを行う

以上のすべての方法を試した後、USBメモリの書き込み禁止を解除できない場合、USBメモリをフォーマットするしかありません。

USBメモリがウイルスに感染したり、USBメモリ内のデータが壊れてしまう場合は、フォーマットを実行して、USBメモリを再度利用できるようにする必要があります。また、Windowsでは書き込めるのに、Macでは書き込み禁止になるというケースでは、USBメモリをNTFSでフォーマットするのではなく、「exFAT」や「FAT32」といったファイルシステムでフォーマットしなおす必要があります。

★注:フォーマットの際にはUSBメモリ内のデータはすべて消去されてしまいます。フォーマットを行う前に必ずバックアップを取っておきましょう。

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ステップ 1. AOMEI Partition Assistant Standardをダウンロード、インストール、起動します。USBメモリの領域を右クリックし、「パーティションをフォーマット」を選択します。

パーティションのフォーマット

ステップ 2. ポップアップウィンドウで「パーティションラベル」を編集してUSBメモリに名前を付けたり、ファイルシステムを変更したりできます。USBメモリはデフォルトでFAT32ファイルシステム(互換性高い)にフォーマットされます。「はい」をクリックして続行します。

Windows10|USBメモリをFAT32へフォーマットする方法TOP4

フォーマット形式

ステップ 3. 変更を保存するには、「適用」をクリックします。

適用

フォーマットにあまり時間はかかりません。勿論、USBメモリ内のデータが多ければ多いほど、多くの時間がかかります。一般的にUSBメモリが物理的に破損していない限り、フォーマットで書き込み禁止を解除することができます。

最後に

上記のほか、Windows 10 Proなどの環境では、グループポリシー設定で「書き込みアクセス権の拒否」が有効に設定されているためにUSBメモリの書き込みが行えなくなっている場合があります。この場合は、書き込みアクセス権の拒否を無効にすることで書き込み禁止を解除することができます。

書き込みアクセス権の拒否を無効にする方法

Windowsのユーザーアカウント制御の設定次第では、USBメモリへの書き込み権限が付与されていないので、書き込み禁止になっていることもあります。この場合は、USBメモリを右クリック→「プロパティ」→「セキュリティ」タブの「アクセス許可:Everyone」(「書き込み」項目に許可のチェックが入っているかどうか)を確認します。もし許可のチェックが入っていない場合は、「編集」ボタンをクリックして書き込み権限を付与しましょう。

USBメモリは消耗品で、データの書き込み・読み込みによってどんどん劣化していきます。もしUSBメモリの寿命が来てしまっている場合はどうやっても書き込みを行うことができないので、新しいUSBメモリを用意する必要があります。

※ヒント:他のパソコンにUSBメモリを挿入したり、他のUSBメモリを挿入したり、USBポートを変更したり、常駐ソフトを停止したり、ほかの周辺機器を取り外すことでパソコン側かUSBメモリ側に問題があると断定できるでしょう。