Windows 10は、HDDかSDDを使って起動するのが一般的です。USBメモリなどの外付けデバイスからWindows 10を起動するのが「Windows To Go」です。この記事ではWindows To Goワークスペースを作成する方法やWindows To GoワークスペースでWindows 10を起動する方法などについてご紹介しましょう。
重要:「Windows To Go」は終了へ ~
2019年5月21日(日本時間では5月22日)にWindows 10バージョン1903の配信が始まりました。
米Microsoftは5月23日(現地時間)、「Windows 10 May 2019 Update(コードネーム「19H1」、バージョン「1903」)」以降、削除・置き換え予定の機能を発表しました。
すでに開発されていない機能:「Windows To Go」はもはやアクティブに開発されていません。すぐに利用できなくなることはないが、さらなる機能強化や改善は期待できません。できるだけ早めに代替機能へ移行した方がよいだろう。
「Windows To Go」は機能アップデートをサポートしておらず、最新の状態を保つのが困難です。また、認定を受けた特殊なUSBメモリを必要とするが、それをサポートするOEMも減っています。そのため、開発の中止が決定されました。「Windows To Go」はWindows 10のバージョン2004以降のオペレーティングシステムでは削除されます。
MacユーザーはWindows OSを利用したい場合、Boot CampでMac✕Windows10のデュアルブート環境を作成するか、仮想マシンにWindowsをインストールすることができます。いずれかの方法は面倒で、多くのMacの容量を占めています。こういう時にWindows To Goワークスペースを作成すれば、USBメモリをパソコンに接続してパソコンを再起動させてUSBメモリから起動するようにするだけでWindowsを使用することができます。
上述のように、Windows To GoでWindowsをUSBメモリにインストールした後、そのUSBメモリを任意のPCと接続して、USBメモリからWindowsを起動することができます。明らかに、USBメモリの読み書きの速さは、Windows 10のパフォーマンス(動作)を左右します。
一般的に、データ転送速度なら、外付けSSD USB>外付けHDD USB>Windows To Go対応USBメモリ。速い速度だけを求めると、1番おすすめのUSBドライブは外付けSSDです。値段を考えると安価な外付けHDDをUSB接続で使うこともいい選択です。しかし、コンパクトで持ち運びに便利なUSBメモリを選択すると、以下のハードウェア要件を満たす必要があります。
Windows To Goで普通のUSBメモリが使えません。つまり、認定されていないUSBドライブの使用はサポートされていません。ちなみに、Windows To Go対応USBメモリも非常に高価です。
USB3.0ドライブをサポートしますが、USB2.0ドライブをサポートしません。
Windows To Goは、USB2.0ポートとUSB3.0ポート両方サポートしていますが、USB3.0ポートの方が高速です。
※Windows To GoワークスペースをUSB接続で外付けHDDに作成する場合、以下のようなメッセージが表示されます。
※Windows To Goワークスペースを通常のUSBメモリに作成する場合、以下のようなメッセージが表示されます。
Windows To Go-作成はクリックだけ
★Windows 10 To Go USBを作成するために、準備すべきものリストは次の通りです。
Windows 10イメージを準備します。ISOファイルは直接選択できません。Windows 10インストールディスクか、ダウンロードしたISOファイルをマウントしてドライブを指定します。※ヒント:Windows 10に標準搭載されているWindows To Go機能はWindows10のEnterprise版/Education版でしか使えないので、「Windows 10 Enterprise」または「Windows 10 Education」のディスクを準備する必要があります。
Windows To Go用に認定されたUSB3.0ドライブ(32GBを超えるUSBメモリ)を準備します。※ヒント:手元にUSBメモリがない場合、HDD/SSDとSATA-USB3.0変換ケーブルを組んだ自作外付けHDD/SSDを利用することもできます。
Windows 10インストール先のUSBメモリ上のデータがすべて上書きされるので、事前にUSBメモリのバックアップを取っておいた方がいいです。
Windows To Goワークスペースを作成する
1. タスクバーの検索ボックスに「Windows To Go」と入力します。検索結果から「Windows To Go」をクリックします。
2. 「Windows To Go ワークスペースの作成」ウィザードが表示されます。まずは、使用するUSBドライブを選択して「次へ」をクリックします。
ご覧のように、Windows To GoでWindows 10 To Go USBを作成するのに多くの制限があります。次は、2つのサードパーティ製ソフトウェア(「Rufus」と「AOMEI Partition Assistant Professional」)を利用してWindows 10 To Go USBを作成する方法についてご紹介します。
無料アプリ「Rufus」を使うと、Windows 10のインストール用ISOファイルから、USBメモリにWindows 10をインストールすることができます。「Rufus」は、LinuxやWindowsのインストール用USBメモリを作成するときによく使われる定番のアプリですが、今回は「Windows To Go」もどきのUSBメモリを作る機能を使います。
ディスクパーティション管理ソフトウェアAOMEI Partition Assistant Professionalは強力な「Windows To Go Creator」機能を備えています。Windows To Goのすべての制限を打破します。誰でも簡単にWindows10 OSをUSBメモリにインストールして、起動可能なUSBドライブを作成することができます。
もし、現在動かしているPCと同じWindowsをインストールしたいなら、「現在のシステムでWindows To Goを作成」を選んで「次へ」をクリックします。
それはWindowsとアプリケーションをUSBドライブに丸ごとコピー(クローン)します。すべてのデータはもれなくそのままUSBドライブに移行され、USBドライブから起動できるようにします。内蔵HDD・SSDにそっくりな「Windows To Goワークスペース」を作成します。初期化と設定などが要りません。
5. Windows 10インストール先のUSBドライブを選択します。選択したUSBメモリに制限がありません。任意のUSBメモリが選択可能です。USB接続であれば、外付けHDDやSSDでも構いません。
「Windows To Go」でWindows 10をUSBメモリなどの外付けデバイスにインストールして、すぐ取り出していつでもどこでも使えるWindows 10システム・環境「Windows To Goワークスペース」を作成することができます。しかし、いくつかの制限があります。
Windows 10 To Go USBを作成するために「Rufus」または「AOMEI Partition Assistant Professional」を使用することもできます。パソコン初心者にとってより簡単かつ便利な方法だと思います。USBドライブとWindowsのISOイメージファイルの制限がありません。柔軟性が高いです。