ダイナミックディスクの状態が異形式になってしまった時の対処法

概要:ダイナミックディスクを別マシンに移動したら、その状態が「異形式」と表示され、ディスク内のデータにアクセスできない(即ち、HDDが正常に認識されない)場合はあるでしょう。異形式って何ですか?どうやって修復すればいいですか?この記事では、「形式の異なるディスクのインポート」「ダイナミックディスクをベーシックディスクに変換する」2つの方法をご紹介します。

ゆき

投稿者:ゆき/更新日:2024年01月26日

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異形式のダイナミックディスクになってしまった事例

①PCを新たに構築し、古いPCで使っていたHDDを差し替えたら、ダイナミックボリューム(ダイナミックディスク)のHDDが正常に認識されませんでした。

②PCのメンテナンスのため、Windows 7 OSの再インストールを行ったところ、起動したPCで「ダイナミックパーティション」として利用していたハードディスクが、ディスクマネージャ画面で「ダイナミック 異形式」と表示され、使用できなくなってしまいました。

③グループのファイル・サーバーとして利用しているWindows 2000 Professinalが起動しなくなりました。急ぎということもあり、データが格納されているハードディスクを外し、Windows XP Professionalマシンに付けました。しかし、「コンピューターの管理」の「ディスクの管理」を見ると、追加したハードディスクは「異形式」と表示され、ディスク上のデータにアクセスできません。

異形式のダイナミックディスク

なぜ、ダイナミックディスクの状態が異形式になったの?

既存のディスクグループを持つ他のコンピューターに、ダイナミックディスク形式のハードディスクを移動すると、移動したダイナミックディスクは「異形式」と表示され、アクセスできません。この問題はダイナミックパーティションとしてハードディスクを使用していたために発生し、以下のような特徴があります。

🔘BIOS上ではハードディスクは正常に認識する

🔘OS上では「マイコンピューター」ウィンドウにハードディスクが表示されない

🔘「コンピューターの管理」画面から「ディスクの管理」を実行すると、追加したハードディスクが「ダイナミック 異形式」と表示される

ハードディスクが異形式と表示され使用できない時の対処法

※対処法①:形式の異なるディスクのインポート

異形式と表示されたディスクにアクセスするには、移動したHDDを移動先のマシンでインポートする必要があります。

📖事前に注意しなくてはいけない点があります:
移動先のマシンのOSが、ダイナミックディスクをサポートしている必要があります。Windows 95/98/Me/NT 4.0/XP Home Editionではサポートされていません。Windowsで対応しているのは、Windows 2000/XP Professional、Windows Server 2003です。
移動するダイナミックディスクのハードディスクが、スパンボリューム、ストライプボリュームなど、マルチディスクボリュームの一部になっている場合、他のハードディスクも移動しないと、データにはアクセスできません。後から移動することも可能ですが、かなり煩雑です。できれば、同時に全ハードディスクを移動したほうが適切です。

手順 1. 「コンピューターの管理」画面から「ディスクの管理」を実行し、異形式となっているダイナミックディスクを右クリックし、メニューから「形式の異なるディスクのインポート」を選択します。

形式の異なるディスクのインポート

手順 2. 「形式の異なるディスクのインポート」画面でインポートするディスクグループを選択し、「OK」クリックします。

手順 3. 「形式の異なるディスクのボリューム」画面でボリュームの状態が「OK」と表示される(そのディスク上のデータにアクセスできるようになる)ことを確認し、「OK」クリックします。

これで「ディスク管理」画面にダイナミックディスクが正常に表示されるはずです。エクスプローラーからも、HDDは問題なく認識されています(認識されるまでに若干待ち時間があるようです)。書き込みと読み込みのテストを試して、問題がないことを確認します。

※対処法②:ダイナミックディスクをベーシックディスクに変換

上述のように、一部のWindows OSではダイナミックディスクに対応しません。こういう場合は、異形式と表示されたディスクにアクセスするために、ダイナミックディスクをベーシックディスクに変換する必要があります。

上の右クリックメニューに「ベーシックディスクに変換する」というオプションが表示されますが、それを実行するとディスク内のデータが初期化され無くなるか、破損する恐れがあるので、事前にバックアップを作成しないと実行しないでください。次は、データを失うことなく、ダイナミックディスクをベーシックディスクに変換する方法をご紹介しましょう。

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手順 1. AOMEI Partition Assistant Professionalをダウンロード、インストール、起動します。ツールバーの「変換」をクリックし、ドロップダウンメニューから「ダイナミックディスク変換器」をクリックします。

ダイナミックディスク変換器

手順 2. ポップアップウィンドウで「次へ」をクリックします。

次へ

手順 3. 以下の画面のように、2つのオプションが利用可能です。ここでは、ダイナミックディスクをベーシックディスクに変換するために、方法1を選択します。

●方法1:データを失うことなく、ダイナミックディスクをベーシックディスクに変換します(3-10秒かかる)。
●方法2:ベーシックパーティションにダイナミックボリュームを変換します。セクター単位で、ベーシックディスクにシンプルボリューム、スパンボリューム、ストライプボリューム、ミラーボリューム、RAID-5ボリュームをクローンします。

方法を選択

手順 4. 変換したいダイナミックディスクを選択して「次へ」をクリックします。

変換するディスクを選択

手順 5. 「この操作を実行します」にチェックを入れて「続行」をクリックします。

実行

手順 6. 操作が完了したら、「OK」->「完了」をクリックしてベーシックディスクへの変換を終了します。

完了

変換動作を有効にするには、コンピューターを再起動する必要があります。

※ダイナミックディスクについての関連記事:

ダイナミックディスクのボリュームを移動、リサイズする方法

まとめ

異形式のダイナミックディスクになってしまったことがありますか?この記事では、ダイナミックディスクの状態が異形式になった理由や2つの対処法をご紹介しました。

もし、この記事が役立つなら、友達や家族と共有しましょう!また、何か質問や提案がある場合は、[email protected]までご連絡ください。よろしくお願いします。

ゆき
ゆき・編集者
ゆきは、AOMEI Technology会社の編集者として長年AOMEI製品についての記事やコンピュータに関する記事を翻訳したり、書いたりしています。パソコンの基礎知識とか、AOMEI製品の機能について詳しいです。IT業界に対して深い興味を持っています。そのほか、旅行、アニメ、音楽、色々なことに趣味があります。