「Windows to Go」について
USBメモリなどの外付けデバイスからWindows 10を起動したい場合、「Windows To Go」を使うことができます。この機能を使えば、OSごとUSBメモリで持ち運ぶことができるようになり、複数のパソコンで同じ環境を実現することができます。
Windows To Goの使い方
Windows To Goを利用して起動可能なUSBメモリを作成する方法は次の通りです。
ステップ 1. Windows 10 Educationのコントロールパネルを起動してから、表示方法を「大きいアイコン」に変更して「Windows To Go」を見つけます。「Windows To Go」で検索することもできます。

ステップ 2. 「Windows To Go ワークスペースの作成」ウィザードが表示されます。まずは、使用するUSBドライブを選択して「次へ」をクリックします。
※ヒント:Windows To Goで作成した持ち歩き可能なWindows 10システムのことを「Windows To Goワークスペース」といいます。
ステップ 3. 次には、Windows 10イメージを選択します。

※ヒント:ISOファイルは選択できません。Windows 10インストールディスクか、ISOファイルをマウントしてドライブを指定する必要があります。
ステップ 4. USBメモリで暗号化を実施したくない場合、「BitLocker パスワードの設定(オプション)」で「スキップ」をクリックしてOKです。

ステップ 5. 最後は「作成」をクリックします。

ステップ 6. 作業が終了した後、起動方法を選択します。後からコントロールパネルの「Windows To Go スタートアップ オプション」で変更することもできます。

※ヒント:BIOS経由でUSBを起動する時は、「いいえ」を選んでください。OS側の機能でUSBを起動する時は、「はい」を選んでください。
Windows To GoワークスペースでWindows 10を起動するために、BIOSの設定を変更します。起動ドライブをUSBに設定して、USBメモリから起動するようにしましょう。
Windows To Goの制限
❶Windows To GoはEnterpriseとEducationのユーザー向けの機能なので、Windows8/8.1のEnterprise版、Windows10のEnterprise版/Education版でしか使えません。
❷Windows 10インストール先のUSBドライブは、以下のWindows To Goのハードウェア要件を満たすことが必要です。
- 32GBを超えるUSBメモリが必要です。
- Windows To GoでUSB2.0ドライブはサポートされておらず、USB3.0ドライブのみサポートされているので、USB3.0ドライブが必要です。
- 通常のUSBメモリが使えないため、Windows To Go対応USBメモリが必要です。※しかし、Windows To Go認定USBメモリは非常に高価です。
Windows To Goの代替ソフト
ご覧のようにWindows To Goで起動可能なUSBを作成してUSBメモリからWindows10を起動することができますが、多くの制限があります。だから、ここでは、より簡単な方法をご紹介します。それは、強力なディスクパーティション管理ソフトAOMEI Partition Assistant Professionalを使うことです。
Windows To Goの代わりになる「Windows To Go Creator」機能を利用して、Enterpriseがなくても普通のWindowsで各種Windowsエディション(例えば、Windows 11、Windows 10、Windows 8/8.1、Windows 7)を一般流通のUSBメモリにインストールして、起動可能なUSBドライブを作成することができます。分かりやすいウィザードに従って、誰でも簡単に操作できます。
次は、AOMEI Partition Assistant Professionalの「Windows To Go Creator」で起動(ブート)可能なUSBドライブを作成して、USBメモリからWindows10を正常に起動させる方法について解説しましょう。
起動(ブート)可能なUSBドライブを作成
起動(ブート)可能なUSBドライブを作成する前の準備
Windows To Go CreatorでWindows10をUSBメモリにインストールして、起動可能なUSBを作成する前に用意しておくべきことがいくつかあります。
●AOMEI Partition Assistant Professionalのデモ版をダウンロードします。
●Windows10のISOイメージファイルを用意します。
●USBメモリを用意し、直接パソコンのUSBポートに接続して認識することを確認します。
- USBメモリなら、64GB以上のものを推奨します。
- AOMEI Partition AssistantでUSB2.0ドライブでもUSB3.0ドライブでもサポートされていますが、実用性や起動速度などの観点から、USB3.0以上に対応したUSBメモリを用意した方がいいと思います。作成時間も短くなるかもしれません。
●作成後にUSBメモリ上のすべてのデータが消去されるので、大切なデータがあれば、今すぐバックアップを作成することをお勧めします。
起動(ブート)可能なUSBドライブを作成する詳細手順
以上のものをすべて用意したら、Windows To Go Creatorによって、任意のOSで起動可能なUSBドライブを作成することができます。
ステップ 1. AOMEI Partition Assistant Professionalをインストールして起動します。左側のメニューから「全てのツール」→「Windows To Go Creator」を選びます。

ステップ 2. 次には「Windows向け」か「Mac向け」か選択します。一般的に「パーソナルコンピュータ用のWindows To Goを作成」を選びますが、MacでWindowsを使いたいと考えているなら、「Macデバイス用のWindows To Goを作成」を選んで「次へ」をクリックします。

ステップ 3. そしてイメージファイルを選択します。もし、現在動かしているPCと同じWindowsをインストールしたいなら、「現在のシステムでWindows To Goを作成」を選んで「次へ」をクリックします。

ステップ 4. Windowsのインストール先を選択します。ここでは例としてKingston USBメモリを選びますが、USB接続であれば、外付けHDDやSSDでも構いません。パソコンに接続されているUSB機器が候補に出てくるので、ここから選びます。

ステップ 5. 「データが完全に消去される」という警告メッセージが表示されます。事前にバックアップを取っておいた場合、「はい」をクリックして作業を開始します。さほど時間はかかりません(10分か15分くらい)。
BIOSでUSBをブートデバイスとして設定
Windows To Go Creatorでブート可能なUSBドライブを作成した後、任意のコンピュータに挿入し、BIOS設定で起動デバイスの優先順位を変更してUSBメモリからWindows10を正常に起動させることができます。
ステップ 1. USBメモリを差し込みます。パソコンの電源を入れ、ロゴマークが表示されたらF2(Esc/DEL)キーを押して、BIOSセットアップ画面「BIOS Setup Utility」に入ります。
BIOSには「Aptio Setup Utility」「InsydeH20 Setup Utility」「PhoenixBIOS Setup Utility」「BIOS Setup Utility(AMI BIOS)」などの種類があり、ご使用のモデルによって搭載されているBIOSの種類が異なります。コンピュータをUSBから起動するには、正しいキーを押し、BIOSまたはUEFIセットアップに入り、設定を変更する必要があります。以下は異なるコンピュータのファンクションキーです。実際の状況に応じて選択してください。
ラップトップ |
デスクトップ |
自作パソコン |
ブランド |
Bootキー |
ブランド |
Bootキー |
マザーボードブランド |
Bootキー |
ASUS |
ESC |
ASUS |
F8/F12 |
ASUS |
F8 |
Acer |
F12 |
Acer |
F12 |
Soyo |
ESC/F12 |
Dell |
F12 |
Dell |
ESC |
Spark |
ESC |
Lenovo |
F12 |
Lenovo |
F12 |
Biostar |
F9 |
Hasee |
F12 |
Hasee |
F12 |
Onda |
F11 |
Haier |
F12 |
Haier |
F12 |
Foxconn |
ESC/F12 |
Founder |
F12 |
Founder |
F12 |
Topstar |
F11/F12 |
THTF |
F12 |
THTF |
F12 |
Maxsun |
ESC |
HP |
F9 |
HP |
F12 |
Seethru |
ESC/F11 |
BenQ |
F9 |
BenQ |
F8 |
Yeston |
F8 |
Apple |
Option |
Apple |
Option |
Intel |
F12 |
ThinkPad |
F12 |
|
|
ASRock |
F11 |
Toshiba |
F12 |
|
|
Unika |
ESC |
Samsung |
F12 |
|
|
ASL |
F10 |
IBM |
F12 |
|
|
ECS |
ESC/F11 |
Fujitsu |
F12 |
|
|
Gamen |
F11/F12 |
MSI |
F11 |
|
|
MSI |
F11 |
GIGABYTE |
F12 |
|
|
GIGABYTE |
F12 |
Gateway |
F12 |
|
|
Jetway |
ESC |
eMachines |
F12 |
|
|
|
|
Sony |
ESC |
|
|
|
|
ステップ 2. 次に、←または→キーで「Boot」(ブート)タブに移動し、↑または↓キーで「Boot Device Priority」(起動デバイスの優先度)を選択します。ここで最初の起動デバイスとして「USBドライブまたはUSB HDDまたはリムーバブルデバイス」を選択します。
ステップ 3. 起動したいデバイスを↑または↓キーで選択します。
ステップ 4. BIOS設定を保存するために「F10」キーをクリックしてから、PCを再起動します。

最後に
AOMEI Partition Assistant Professionalの「Windows To Go Creator」機能で起動可能なUSBを作成して、USBメモリからWindows10を正常に起動させる方法は以上です。超便利でしょう。強力な「Windows To Go Creator」機能のほか、AOMEI Partition Assistant ProfessionalはGPTとMBR間でのディスク変換、2つのパーティション間でのアプリ移行など、もっと高度な機能も備えます。また、社内の台数無制限のコンピュータで使用可能なAOMEI Partition Assistant Unlimited(無期限版)もあります。
もし、この記事が役立つなら、友達や家族と共有しましょう!また、何か質問や提案がある場合は、以下のコメント欄に入力するか、または[email protected]までご連絡ください。よろしくお願いします。