SSDからHDDにクローンする方法(Windows 11/10/8/7対応)

この記事では、バックアップを作成したり、ストレージ容量を拡張するためにSSDからHDDにクローン・コピーする方法についてご紹介します。

ゆき

投稿者:ゆき/更新日:2024年04月26日

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HDDとSSDのメリット・デメリットについて

まず最初に、HDDやSSDの種類分けをざっくり説明します。HDDやSSDには、筐体タイプ別で分けると「内蔵ストレージ」と「外付けストレージ」の2種類が存在します。

「内蔵ストレージ」と「外付けストレージ」

  • ①内蔵ストレージ:文字通り「パソコンに内蔵されたタイプ」のことです(ここにWindowsなどのOSも入っています)。なお、HDD内蔵タイプのノートPCは、面積的にデスクトップPCサイズの大容量HDDが搭載できないため、低容量になりがちです。そのため、不足した容量は「外付けタイプ」のHDDで補われることが多いです。

  • ②外付けストレージ:こちらは「パソコンに外付けするタイプ」のことです。これは、電源ケーブルにつなぐ、大型の「据え置き型」と、電源ケーブルにつながず持ち運びができる小型の「ポータブル型」に分けられます。ただしSSDは年々小型化しており、外付けタイプにおいて、SSDの「据え置き型」はあまりなく、小型の「ポータブル型」が主流となっています。

HDDの特徴とメリット・デメリット

HDDはHard Disk Drive(ハードディスクドライブ)のそれぞれの頭文字を取った略語になります。磁性体を塗布した円盤を高速回転し、磁気ヘッドを移動することで、情報を記録し読み出す補助記憶装置の一種になります。パソコンに内蔵して使う場合は「内蔵ハードディスク」、電源やインターフェースを内蔵したケースに入っている場合は「外付けハードディスク」と呼ばれます。

ハードディスクの特徴は、「プラッタ」と呼ばれる「磁気ディスク」に、「磁気ヘッド」を使ってデータを記録したり、読み出したりできることです。

HDD

⭕メリット ❌デメリット
☑記憶容量が大きい
☑容量単位の価格が安い
☑長期保存に適している
☑衝撃や熱に弱い
☑機械自体が熱を発する
☑消費電力が高い
☑作動音がある

SSDの特徴とメリット・デメリット

SSDはSolid State Drive(ソリッドステートドライブ)のそれぞれの頭文字を取った略語になります。ハードディスクと同様にパソコンなどでデータを記録するためのストレージのひとつです。使い方もハードディスクと同じで、パソコンの内蔵ドライブや、外付けの記憶装置として使われます。

SSDはHDDのような磁気ディスクではなく、半導体素子を使ったNAND型フラッシュメモリという、細かく区切られた「セル」と呼ばれる領域にデータを記録します。つまり、ハードディスクのように物理的に可動する部分はないので、普段使われているUSBメモリの大きいサイズの製品ともいえます。

SSD

⭕メリット ❌デメリット
☑読み取り速度が速い
☑衝撃や熱に強い
☑発熱が無い
☑消費電力が少ない
☑作動音が無い
☑記憶容量が少ない
☑価格が高い
☑寿命が短い
☑電気的な影響に弱い

HDDとSSDどっちがいいの?

結論、HDDとSSDどちらが良いのかは用途によって異なります。見てわかるとおり、HDDは価格や容量面、SSDは動作スピードや耐久性に強みがあります。

HDDとSSD

「スマホやカメラで撮った写真・動画データの保存用」「業務データのバックアップ用」など、使用頻度の低いデータを保存する際には、容量とコスパに優れるHDDがおすすめです。

逆に、動画編集などデータの高速処理が要求される場合は、データの読み書きスピードが速く、サクサク使えるSSDがおすすめです。持ち運びが多い場合も、耐久面で安心なSSDを選ぶ方が良いでしょう。

基本的にはデータ保存用の外付けストレージではHDD、データ処理用の内蔵ストレージではSSDといったように使い分けるのが良いと思います。

HDDがおすすめ! SSDがおすすめ! ハイブリッド型の使用もおすすめ!
●あまりスペックを求めず、とにかくコストを抑えたい ●PCをサクサク使いたい ●サクサク使いたいが、動画など大容量も保存する
●動画など大容量のデータや、書き込み回数が多くなる場合 ●持ち運びが多く、物理的な耐久性を重視したい →OSはSSD、データはHDDに保存、あるいはハイブリッド型のSSHDを使う

SSDからHDDにクローンする理由

SSDは、優れた性能を持っているし、手頃な価格になってきたため、近年日本でも大変人気が高まっています。OSを再インストールせず、今まで使用していたHDDをSSDへクローン・コピーして交換・換装するのは珍しいことではありません。しかし、その逆にSSDからHDDへクローンしたい人がいますか?SSDからHDDへクローンする必要がありますか?次は、SSDをHDDにクローンする2つの主な理由についてご説明します。

🌝データを保護するために

「先日パソコンをAOMEI Partition Assistant Professionalを使用してHDDからSSDにクローンを上手くコピー出来ました。ところで今度はSSD(クローン)から→元のHDDにクローンコピーを実施しようと思います。上手く行くでしょうか?※実施する理由:HDDからSSDにクローンコピーする時パソコンがあまり良い状態ではなく(無線LAN制限あり)が頻繁に起こっていた状態でした。その後Windows Updateによりやっと良い状態になった訳です。この良い状態をHDDにコピーして保管、万が一の時に備えておきたいと思います(バックアップディスクより楽そう)。またこの時にHDDはフォーマットを駆け直す必要がありますか?ご存知の方、よろしくお願いします。」––クチコミ掲示板から

まずは、データセキュリティのためにSSDをHDDへクローンするかもしれません。古いHDDをSSDにアップグレードした後、OS、個人情報やお気に入りゲームなどすべてはSSDに保存されています。これらの重要なデータを二重に守るためにSSDのデータをHDDに丸ごとクローン・コピー・移行・複製すると考えられています。クローン先のHDDをバックアップとしてほかの安全な場所に置いておけば、SSDが壊れてしまったとき、復元を実行せずHDDに替えて直接使用することができます。手間や時間を節約し、より効率的かつ便利になります。

🌝HDDのメリットを享受するために

そして、HDDの「容量あたりの価格が安い」「大容量のデータ格納に対応している」「データの長期保存に向いている」というメリットを享受するために(またはSSDのデメリットを回避するために)、SSDからHDDにクローン・コピーして交換・換装する人も多いでしょう。

⭐確かにSSDのデータ転送/読み書き速度が速いですが、欠点もあります。例えば、容量あたりの単価が高いこと(低価格化は進んでいるものの、HDDと比べると高く、同じ1TBのHDDとSSDが約5~6倍程度の価格差がある)、HDDに比べると寿命が短いこと(データの書き込み回数が多いほど寿命が短くなる)(データの保持期間が有限のため、永久にデータを保存できない)、故障してしまうとデータの完全な復旧は難しいことです。

SSDからHDDに交換するために、手動でOSをインストールし直す(クリーンインストール)という方法もありますが、ゼロからOSだけでなくアプリケーションをすべてインストールし、環境の設定も最初からやり直すことになるため、時間や手間がかかります。

例えば、大容量のストレージを使用する必要があるときはSSDからHDDへクローンするのは良い選択肢です。一般的にHDDの容量はSSDよりも大きいです。ストレージ容量を拡張したい場合、Windows11/10/8/7でSSDからHDDへクローンしたほうがいいです。

SSDからHDDにクローンする手順

ステップ①:クローンソフトウェアをダウンロードする

Windowsパソコンにはクローン作成(データ移行)機能が標準搭載されていないため、SSDからHDDへ正常にクローンするために第三者ソフトウェア(サードパーティ製ソフトウェア)を利用する必要があります。ここでは、強力なディスクパーティション管理ツール「AOMEI Partition Assistant Professional」を強くお勧めします。

その分かりやすい「ディスククローンウィザード」に従って、パソコン初心者でもSSDをHDDへ簡単かつ高速にクローン・コピーすることができます。それだけでなく「ハードディスクを消去」「不良セクタをチェック」「パーティションを分割」「空き領域を割り当てる」など、ディスクやパーティションをうまく管理するための多くの機能も備えています。ユーザーの時間と労力を大幅に軽減することができます。

Proのデモ版 Win 11/10/8.1/8/7
安全かつ快適

デモ版は動作確認の目的でのみ使用されます。つまり、デモでは、すべての機能をプレビュー、すべての操作をシミュレートすることしかできません。

SSDからHDDへのクローンフリーソフトAOMEI Partition Assistant Standardもありますが、データディスクだけをクローンすることができます。起動ディスク(システムディスク)やOSのみをクローンする場合、有料版にアップグレードが必要です。

ステップ②:パソコンにHDDを接続する

使用しているPCにHDDを接続する場合、大きく分けて「直接接続」と「USB接続」の2種類があります。デスクトップPCは内部に増設するHDDやSSDを固定する場所があるものが多く、その場合、HDDの直接接続が可能です。また、ノートPCの場合、専用のケースを使用すれば、HDDをUSBで簡単に接続することが可能です。

⭐直接接続(デスクトップPC)

※作業は必ずパソコンの電源を切った状態で行ってください。またストレージは静電気にとても弱いため注意してください。

手順 1. 接続されている電源ケーブルや各種外部機器のケーブルを全て取り外します。本体の側面パネルを固定しているネジを取り外し、側面パネルをスライドさせ外します。

PCケースのサイドパネルを外す

手順 2. シャドウベイからハードディスク取り付け用のマウンタを引き抜きます。

HDD取り付け用のマウンタを引き抜く

手順 3. ハードディスクをマウンタに取り付けます。

HDDの取り付け

こちらのケースは付属のマウンタにてネジを使わずに3.5インチハードディスクを取り付け可能です(2.5インチのストレージもネジ止めにて取り付け可能です)。

ストレージの取り付け方法はPCケースによって異なるので増設をご検討する場合は事前にお手持ちのパソコン内部を確認するようにしましょう。

手順 4. マウンタに装着したハードディスクをシャドウベイに取り付けます。

マウンタの取り付け

奥まで押し込むとカチっと手ごたえがあります。

手順 5. マウンタにストレージを取り付けたらマザーボードのS-ATAポートとストレージをS-ATAケーブルで接続します。また電源供給用のコネクタの取り付けを忘れないようにしましょう。

ケーブルで接続

⭐USB接続(ノートPC)

HDDをケース(HDD変換アダプタ、SATA-USB変換アダプタ)に設置した後、USB接続で認識させることで、通常の外付けHDDと同様に使用することができます。

SATA-USB変換アダプタ

USB接続用のケースやアダプタのなかには、サイズや接続形態に関わらずさまざまなタイプのものを兼用して接続することができるものもあるので、内蔵用HDDやSSDを頻繁にUSB接続する場合はこれを購入しておけば重宝するでしょう。

ステップ③:HDDをバックアップまたはフォーマットする

💦使用済みのハードディスクの場合

ターゲットディスク(クローン先のHDD)上のデータ含めパーティションも全て削除されるため、重要なデータのバックアップを取っておきましょう。

👉【関連記事】AOMEI Backupperでディスクバックアップを作成する方法

💦新しいハードディスクの場合

まずは、WindowsアップデートやBIOSアップデートを行いましょう。というのも、PCの発売後にリリースされたHDDの場合、PC側にそのHDDを認識するためのドライバーなどが必要になることが多いからです。

続いて、HDDをフォーマットします。画面上でマウントしていなくても「コンピューターの管理」というアプリで見てみると、未フォーマットのHDDが検出されるはずです。あとはそのHDDの上で右クリックし、「ディスクの初期化」で「GPT(GUID パーティションテーブル)」を選択すればOKです。フォーマットが終わり、「エクスプローラー」の「PC」で見たときにマウントされたら、フォーマット完了です。

ディスクの初期化

👉【関連記事】Windows 11/10/8/7でSSDを初期化する方法

ステップ④:内蔵SSDからHDDにクローンする

次は、AOMEI Partition Assistant Professionalを使って、Windowsを再インストールせずSSDをHDDにクローンする方法をチェックしてみましょう。

手順 1. AOMEI Partition Assistantをインストールして開きます。ツールバーの「クローン」タブをクリックしてドロップダウンメニューから「ディスをククローン」をクリックします。

ディスをククローン

手順 2. 次には「ディスクの高速クローン」か「セクタ単位のクローン」か、一つのクローン方法を選択して「次へ」をクリックします。

クローン方法

ディスクの高速クローン:この方法はソースディスク上の使用済み領域だけをクローンします。大容量のソースディスクを小容量のターゲットディスクにクローンすることができます(ターゲットディスクの空き容量はソースディスクの使用済み容量より大きいか等しい必要があります)。クローン中にターゲットディスク上の各パーティションのサイズを調整することができます。
セクタ単位のクローン:この方法はソースディスク上の使用済みセクタと未使用セクタをすべてクローンするため、「ディスクの高速クローン」よりも長い時間がかかります。また、ターゲットディスクのサイズはソースディスクのサイズに等しいかそれより大きくなければなりません。ソースディスクはMBR(GPT)形式の場合、ターゲットディスクもMBR(GPT)形式になっています。

手順 3. クローンの作成元となるSSD(ソースドライブ)を指定して「次へ」をクリックします。

クローン元のSSD

手順 4. クローンの作成先となるHDD(ターゲットドライブ)を指定して「次へ」をクリックします。

クローン先のHDD

🔊注意:HDDをSSDにクローンする場合、「SSDの性能を最適化」のチェックボックスにチェックを入れてください。

手順 5. 次にはターゲットディスク上のパーティションを編集するための3つのオプションがあります。パーティションサイズをそのまま保持するか、変更するか、好きなように選択することができます。

パーティションを編集

「パーティションのサイズを変更せずクローン」:パーティションのサイズを変更せずにコピーします。
「コピー先に合わせる」:ディスク全体にフィットするようにパーティションのサイズを自動的に調整します。
「手動で編集する」:ディスク上のパーティションのサイズを手動で調整します。
🔊大容量HDDを小容量SSDにクローンする場合、「パーティションのサイズを変更せずクローン」がグレーで表示されます。

手順 6. ここではクローンしたHDD(ターゲットディスク)から起動する方法&注意事項について説明します。よく読んだ後「完了」をクリックします。

起動方法

手順 7. 操作実行結果が表示されるので、確認して問題なければ「適用」⇒「続行」をクリックし、SSDからHDDへのクローン・コピーが始まります。

適用

🧿ヒント:
  • AOMEI Partition Assistantの「ディスクをクローン」ウィザードを利用してHDDからSSDへのクローンも作成することができます。

  • SSDからHDDへのクローンが完了した後、AOMEI Partition Assistantを使用してデータを失うことなくパーティションサイズを変更することもできます。

  • クローン作成後、HDDから起動したい場合、コンピューターをシャットダウンし、クローン元のSSDを取り外してからクローン先のHDDを取り付けるか、BIOS設定でドライブの起動順位を変更して、HDDを一番最初に読み込むように設定します。※取り付ける際に、バッテリーを外すか、ケースを開けたりネジ止めしたりする必要があります。ねじ回しを使用してノートパソコンの裏蓋またはPCケースのネジを緩めることができます。

    👍【関連記事】クローンしたSSDが起動しない時の対処法

SSDからHDDへのクローンに関するよくある質問

SSDからHDDへのクローンとは何ですか?
 
SSDからHDDにクローンするとは、高速で効率的なソリッドステートドライブ(SSD)に保存されているデータを、従来のハードディスクドライブ(HDD)にコピーするプロセスです。これにより、SSDからHDDにデータを移行し、より大容量のストレージを活用できます。
SSDからHDDにクローンするメリットは何ですか?
 
SSDからHDDにクローンするメリットは「より大容量のストレージスペースが利用可能になる」「HDDの場合、より安価なストレージオプションが提供されることがある」「データのバックアップやアーカイブ目的でHDDを使用することができる」など、いくつかあります。
SSDからHDDにクローンする手順は?
 
SSDからHDDにクローンする手順は以下の通りです。
①:クローンソフトウェアを使用して、SSDのデータをHDDにコピーします。代表的なソフトウェアには、Acronis True ImageやAOMEI Partition Assistantがあります。
②:クローンが完了したら、HDDをコンピューターに取り付けます。
③:BIOSまたはUEFI設定で、HDDをブートデバイスとして設定します。
④:コンピューターを再起動し、HDDから正常に起動することを確認します。
SSDからHDDにクローンする際に注意すべきことは?
 
SSDからHDDにクローンする際には、以下の点に注意してください。
●HDDの容量がSSDよりも十分に大きいことを確認します。
●クローン中にデータが失われないようにバックアップを取得します。
●クローンソフトウェアの使用方法を十分に理解して、適切に操作します。

まとめ

AOMEI Partition Assistant Professionalを使用すると、数回クリックだけでWindows 11/10/8/7(32&64ビット)を再インストールせずSSDからHDDにクローンすることができます。Windows Server 2012(R2)、2016、2019、2022などのサーバーを使用している方は、AOMEI Partition Assistant Server版を選択することができます。また、台数無制限のPC&サーバーで利用可能なAOMEI Partition Assistant Technician版もあり、それを利用して、他人や他社に有料サービスを提供することができるので、企業や技術者などにとってかなり役立ちます。

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ゆき
ゆき・編集者
ゆきは、AOMEI Technology会社の編集者として長年AOMEI製品についての記事やコンピュータに関する記事を翻訳したり、書いたりしています。パソコンの基礎知識とか、AOMEI製品の機能について詳しいです。IT業界に対して深い興味を持っています。そのほか、旅行、アニメ、音楽、色々なことに趣味があります。