By ゆき / 最後の更新 2023年05月15日

SSDが遅い!どうするの?

  • 事例:「私使ってるサンディスク ウルトラ II ソリッドステートドライブ(SSD)は起動速度が非常に遅くなった。従来のHDDと比べ、なんのメリットが感じられないんだ。ゲームのロード時間はますます長くなっていく。こういう場合、OSを再インストールするほかに、何か対策があるのかな? 」

上述した事例のように、Windows 7/8/10/11のパソコンでSanDisk・サンディスクのようなSSD(ソリッドステートドライブ)を使用する場合、SSDの起動速度、および読み込み&書き込み速度が遅くなる問題を経験したことあるでしょう。特に、SSDの空き容量が不足している時、SSDが非常に遅いと感じます。それで、アプリとかプログラムとかを開いたり、ロードしたりするのに長い時間がかかります。さらに悪いことに、フリーズ問題を引き起こすかもしれません。

なぜSSDが遅い問題は発生しますか?SSDの動作を速くする事が出来ますか?SSDが遅い時に何か実現可能な解決策がありますか?さて、次はSSDが遅い原因と対策をご紹介します。

SSDの速度&性能を向上させる6つの方法

Windows 7、Windows 8/8.1、Windows 10、Windows 11搭載のパソコンで使用しているSSDのブランド名にかかわらず、Samsung、SanDisk、KingstonなどのSSDが遅い問題を解決するために、ここでは、いくつかの対策はとてもおすすめです!

※ここでは、Windows 10を例として上記で述べた問題を解決する具体的な手順を紹介しましょう。同様に、これらの方法はWindows 7、8/8.1/11にも適応します。

方法 1. SATAコントローラーをACHIモードへ変更

HDDをインストールする時にSATAコントローラーのデフォルト設定がIDEモードになりますが、SSDを最適化するためにAHCI(Advanced Host Controller Interface)モードを使用したほうがいいと思います。

一般に、OSをインストールする前にBIOS設定画面でSATAコントローラーをIDEモードからAHCIモードに変更する必要があります。でも、Windows 10を既にインストールしても、下記の手順に従ってSATAコントローラーモードをIDEからAHCIに変更する可能性もあります。

手順 1. 「Win」キーと「R」キーを同時に押し、「msconfig」と入力し、「Enter」キーを押します。

手順 2. 「システム構成」が表示されるので、「ブート」タブをクリックし、「セーフブート」にチェックを入れ、「適用」をクリックし、パソコンを再起動します。

手順 3. 特定のキー(ほとんどの場合はF2またはDEL)を素早く連続的に押してBIOS設定画面を起動し、SATAコントローラーモードをIDEからAHCIに設定し、「F10」キーを押して変更を保存して終了します。

手順 4. パソコンを再起動し、今回Windows 10をセーフモードで起動します。そして、もう一度「msconfig」を実行し、「セーフモード」のチェックを外してパソコンを再起動します。

セーフモード

すると、SSDがまだ遅いかどうかを確認することができます。

方法 2. Trimを有効化

ご存じのように、SSDに新しいデータを書き込む前に削除対象としてマークされたデータがクリーンアップされます。実際にそのデータが消失するのは新しいデータが上書きされたことで、それまでは削除したデータにアクセスできなくなるだけでデータ自体は消去されていません。つまりデータが失われる瞬間は、データが上書きされる瞬間です。このような処理は時間が掛かるため、SSDの書き込み速度が低下します。

SSDの速度低下を防ぐためにTRIMコマンドが導入されています。これは、OS上で削除されたデータに「いつでも消去してもOK」というトリップを付けることでSSDのコントローラに消去を促すというもので、トリップの付いたブロックは、バックグラウンドで順次消去されるという仕組みです。

いざデータの書き込みが必要な場合に備えて、Trimコマンドのおかげで、ユーザーが気付かないうちにせっせと「お掃除」されているというわけです。このようなゴミを消去しデータをいつでも書き込みできる状態にしておく処理は、SSDを高速化できます。

次は、下記の手順に従ってTrimコマンドが有効化されていることを確保します。

手順 1. 検索ボックスに「cmd」と入力し、「コマンドプロンプト」を「管理者として実行」します。

手順 2. そして、コマンドプロンプトで「fsutil behavior query disabledeletenotify」というコマンドを実行します。

手順 3. しばらく待ったあと、次の2つのメッセージのいずれかが表示されます。

NTFS DisableDeleteNotify = 0:SSDでTrimが有効化されています。
NTFS DisableDeleteNotify = 1:SSDでTrimが無効化されています。

Trim

補足:「NTFS DisableDeleteNotify = 1」のメッセージが表示される場合、「fsutil behavior set disabledeletenotify 0」というコマンドを実行して、無効になっているTrimを有効にする必要があります。

方法 3. デフラグの実行を回避

ディスクデフラグはHDDにとって役に立ちます。パソコンをいつも使っているということは、知らず知らずのうちにHDDにデータを書き込んだり、削除したりということを繰り返していることになります。使えば使うほどHDD内のデータはいろんな場所に散らばり、雑然とした状態になっていきます。デフラグは散在しているデータを一箇所に固めたり、小さな空きスペースをつめたりすることでHDDの中のデータを整理し最適化することです。

しかし、SSDでデフラグを実行しないほうがいいです。SSDはそもそも断片化されたようなランダム読み出しが速いので、デフラグの必要性は低いのです。しかも、SSDは書き込みによる経年劣化がHDDより激しいので、頻繁に書き込むと寿命を縮めてしまう結果になります。この様な事から、SSDの場合、デフラグをする事はお勧めしません。

ディスクデフラグを無効にするために、次の手順に従ってください:

手順 1. エクスプローラ(Explorer)を開き、SSDを右クリックしてメニューから「プロパティ」 を選択します。

手順 2. 「ツール」タブをクリックし、「ドライブの最適化とデフラグ」下の「最適化」オプションをクリックします。

最適化

手順 3.「設定の変更」ボタンをクリックします。小さなポップアップウィンドウが表示されるので、「スケジュールに従って実行する」チェックボックスのチェックを外して「OK」をクリックします。

デフラグを無効にする

デフラグを無効にすることでSSDを最適化できるはずです。

方法 4. ハイバネーションが無効か確認

パソコンをハイバネーション(休止状態)にした際、開いているプログラムや作業内容をSSD内に書き込む「hiberfil.sys」ファイルが存在します。hiberfil.sysはシャットダウンしたときにメモリの内容を書き込んだもので、要は次の起動時に作業途中からスタートできるようにしているものです。

hiberfil.sysファイルのサイズは搭載されている物理メモリのサイズとほぼ同じです。このハイバネーションが有効になっていると休止状態になる度にSSDにゴリゴリと書き込むので寿命が短くなると言われています。

ハイバネーションを無効にするとSSDへの書き込みを防ぐだけでなく、容量の確保も出来るので、SSD上でハイバネーションを無効にしたほうがいいです。ハイバネーションを無効にする方法は次のとおりです:

手順 1. 検索ボックスに「cmd」と入力し、「コマンドプロンプト」を右クリックし、「管理者として実行」を選択します。

手順 2. コマンドプロンプトで「powercfg /h off」というコマンドを入力し、「Enter」キーを押します。

方法 5. SSDの書き込みキャッシュを有効化

デバイスの書き込みキャッシュを有効にすると、SSDへの書き込みが高速化され、システムの処理能力も向上するため、それを有効化することはオススメです。一般的に書き込みキャッシュはデフォルトで有効になっていますが、万が一のために、Windows 10でそれを有効にする方法を見てみましょう。

ただし、停電や予期せぬ事態によりシャットダウンしてしまうと、書き込みキャッシュを有効にするのは通常設定よりも多くのデータにダメージが加わり、データの損失や破損が発生する場合があるようです。

手順 1. 「PC」を右クリックし、「プロパティ」を選択します。

手順 2. 左側の「デバイスマネージャー」をクリックし、「ディスクドライブ」をダブルクリックして展開します。

手順 3. SSDを見つけて右クリックし、「プロパティ」を選択します。

手順 4. 「ポリシー」タブで「デバイスの書き込みキャッシュを有効にする」オプションがオンになるかを確認します。問題なければ「OK」をクリックします。

書き込みキャッシュ

方法 6. パーティションのアラインメントを実行

SSDを高速化・長寿命化させるために、パーティションアラインメントを行うのは重要なことです。SSDでパーティションをアライメント調整しないと、SSDが遅いと感じることは当然でしょう。なお、SSDから最高の性能を引き出すために、4Kアライメントを行う必要があります。下の操作手順に参照して、4Kアライメントを実行しましょう。

ノート:ここでは、4Kアライメントウィザードが搭載されているディスク管理ソフトAOMEI Partition Assistant Professionalを皆さんにお薦めします。この強力なツールはSSDの性能をアップさせるために、4Kアライメントだけでなく、他の多くの機能を提供しています。例えば、「SSDを完全消去」「パーティションをリサイズ」「パーティションを削除」「パーティションをフォーマット」などの機能でSSDを合理的分割できます。

★注意:
「パーティションは整列されました。もう一度整列する必要がありません。」というメッセージが表示される場合、このパーティションは正しく整列されたことを意味するので、「OK」をクリックして、SSDの他のパーティションを続けてチェックします。

手順 1. AOMEI Partition Assistant Pro版をインストールし、起動します。最適化したいSSDを見つけた後、その1つのパーティションを右クリックし、「詳細処理」⇒「パーティションを整列」を選択します。

Proのデモ版 Win 11/10/8.1/8/7/XP
安全かつ高速
ヒント:デモ版は動作確認の目的でのみ使用されます。つまり、デモでは、すべての機能をプレビュー、すべての操作をシミュレートすることしかできません。

パーティションを整列

手順 2. ポップアップウィンドウでは4Kアライメント「4096セクタ」を指定して「はい」をクリックします。

4Kアライメント

手順 3. 最後は「適用」をクリックして4Kアライメントを行います。

適用

終わり

これまで述べたような様々な方法から、少なくとも1つの対策はSSDが遅い問題を楽に解決できるはずです。実際に、すべての方法はSSDの起動速度、および読み込み&書き込み速度を向上できるので、試みる価値はあります。

また、述べたようなSSD問題が発生しないように、SSDの空き容量を確保するか(即ち、SSDの空き容量を無くしてはいけない)、またはあまり頻繁にアクセスしない大きなファイルをSSDに保存したほうがいいと思います。